展覧会『nendo 3/3』と『Tribute to Hieronymus Bosch in Congo (2011-2013)』を観ました

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nendoの展覧会を見てきました。nendoは建築、インテリア、プロダクト、グラフィックと幅広くデザインの領域を横断するように活動している世界的にも著名な日本のデザインオフィスです。
私は表現の分野における才能というのは、人を圧倒するような美しさとか凄みを感じさせることより、そこに他人が共感できるユーモアやおかしみを持ち込めることではないかと考えています。
その意味で、nendoの代表である佐藤オオキさんは本当に才能がある人です。
「デザイナーにはわかる」とか「感性や頭の良い人には伝わる」というではなく、意味をずらすことで、誰でも思わずクスリとしそうなちょっと知的なユーモアを生じさせるところが素晴らしいのです。

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■ ヤン・ファーブル展

もう一つ。
エスパス ルイ・ヴィトン東京で行われていたベルギーの現代美術のアーティストであるヤン・ファーブルの展覧会も見てきました。
前言を翻すようで恐縮ですが、ヤン・ファーブルのスカラベの鞘翅で作られた絵画は、なんというか、一見キッチュでもありますが、そこから感じる生と死の直接的なイメージの、凄みのある美しさに酔ってしまいそうです。
無数の鞘翅を見つめていると目眩を感じるようで、才能というものはこういったものかと考えさせられます。

あるいは、ヤン・ファーブルのような才能が日本から現れるとはちょっと考えづらいですから、日本と西洋における文化的な背景の相違なのかもしれません。日本は伝えたいことがあるときは、理性より情感に訴える傾向が強いですね。
いずれにせよデザイナーとアーティストを比べるのは、おかど違いだと怒られそうです。

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