自分で動かせるブランドを持つということは、デザインとか表現の実験場としてものすごく便利。 画像とテキストの生成AIのテストとか、普段自分では扱わないようなSNSとかWeb広告とかECサイト構築とか、シルクスクリーンの町工場いって何ができるのかおっちゃんと相談するとか、在庫管理とか出荷とか笑。 誰かに頼まず自分で動かすことで、その…
人は先行するイメージを無意識的に追いかける ゼロから成し遂げられたイチがあるから、その後の100とか1000までがあるわけなんだけど、その価値は非常に評価しづらい。 著作権の判断が実際のところとても難しいように、0から1が起こった瞬間を客観的に判断するのも難しい。 「全てのものが引用…
写真のディレクションについて 写真は笑顔と真顔を人に選ばせれば、ほぼ間違いなく笑顔が「いいね」と選ばれる。 それはそれで良いのだけれど、何万もの写真を見て選んできた立場からすると、その「いいね」は「どうでもいいね」なのではないかと思うことが多い。 他人には無難に笑顔でい…
医療情報のクリエイションに必要なもの 近頃の医療デザインは、デジタルヘルスを最前線として私の常識をすっ飛ばしてずっと進歩しているように思う。 私のような風変わりなデザイナーはある種の異端、あるいは過渡期的な泡沫のごときものとして消えていくだろう。 必要とされる限りは尽力させてい…
デザイナーはゼロからコンセプトを作ってはいけないと誰かが決めたのだろうか こういう事を言うと、顰蹙を買いやすいのだが。 デザインは、ウェブにしろグラフィックにしろ建築にしろ、スタイルの話になりやすく、その分だけ表面的であり、何かを入れる「器」を競う話になりやすい(デジタル領域、特にスタートアップは情報の効率化、加…
デザインはどこから始まるのか 人には強制できませんが、デザイナーは案件が発生してから考えるのでは確かに遅いと思います。 日常からデザインを無意識的に考えている、そういうメンタリティーを身に付けた人が強い。 強制はできませんが、どんな仕事もレベルが上がってくればそんなもの…
書籍装丁『ホノルル ペストの火』 私の原義としてのグラフィックデザイナーを思い出させてくれる生活の医療社さんの書籍装丁のお仕事です。 友人知人のためのデザインというのは浪漫もありますが、なかなか難しいものではないでしょうか。 アラフィフデザイナーが最もこだわるべき印刷や紙…
マルタン・マルジェラに私が見たこと 10年以上前に妻が買ってくれたマルタン・マルジェラの財布がある。 私の無精もあり、人にいやな顔をされたこともあるほどボロボロである。 そもそもハイファッションに詳しいわけでもないし、情熱を注いでもいない。 自分でメゾンをやっていたマルジェラ…
医療情報のデザインは何が違うのか 医療情報に関わる業界にはこの十年ほどで、ディオバン問題、WELQ問題、人生会議のポスター問題と医療情報の危うさ、それに対する信頼を揺るがすような事件がそれなりな頻度で起きている。 また子宮頸がんワクチンに対する誤った情報流布が、ワクチン接種…
【Design Direction】のへクリニック 在宅療養支援診療所のへクリニックのロゴやウェブサイトなどデザインディレクションに携わらせていただきました。 明るく、気持ちのよい先生で、こちらのご質問にも丁寧にお答えいただき、充実した仕事でした。 「住み慣れたわが家で過ごしたい、家族と一緒…
医療クリエイティブと、デザイン業界のナイーブな価値観 欧文組版のコンサルトを依頼した著名なタイポグラファーが、クライアントのウェブサイトを見て(私が作ったのではない)けちょんけちょんに言っていた。 私は、「あんなデザインありえない」といってヘラヘラしながら大した社会的意義もない仕事をして、自分…
書籍装丁『いずれくる死にそなえない』 生活の医療社さんの新刊の装丁デザインいたしました。 たまにやってくる伝統的なデザイナーの仕事ですね。 書籍が書籍であるというマチエールがたまらなく好きという方は、編集者の情念がこもっておりますので、ぜひお手にとっていただきたく存じます。 内…